伊澤 賢一

感謝の念をもち
百年企業、永続企業を目指す

伊澤 賢一

代表取締役

感謝の念をもち
百年企業、永続企業を目指す

Interview 01

三代目の代表として、代替わりしたのはいつでしょうか

陣頭指揮を執り始めたのが2010〜2011年頃です。
僕は当時、ハウスデベロッパーの会社で営業をしてました。父が病気になったのがきっかけで、ちょうど30歳の時に伊沢ガラスを継ぎました。

前の会社では3年と11か月ほど働いて、当時は幹部や役員を目指すよう推薦があった状況です。
それでも「いずれは伊沢ガラスを継ぐ」という思いは自分の奥底にありましたね。

子供の頃は会社の敷地内に自宅があって、すでに職人だった高瀬や正田、富田、川田が、ランドセルを背負って帰る僕に「おかえり」と声をかけてくれたり、一緒に遊んでくれたり…そういうのが“当たり前”でした。

家業に戻る道を選ぶか、会社に残るかを迫られたとき、僕はやっぱりどこかで「伊沢ガラスに育てられた」という思いが強かったので、継ぐことを決意しました。

Interview 02

代表を継いだ当時を教えてください

本音は分かりませんが、みんな認めていなかったと思います。

やっぱり「実力を見せてみろ」というのが本音じゃないですか。特に父と一緒にずっとやってた職人たちとは、ぶつかることもありました。
そんな中でもずっと応援してくれる職人もいましたね。

一番最初の陣頭指揮で「仕事は待ってても来ない」ことを社員みんなと共有しました。
2010年前後は社会状況も含めて建設業に仕事がなかった時で、僕が手書きで作ったチラシを何百枚と刷って一軒一軒配ったんです。

結果として、そのチラシで得られたお客様は多くはなかったんですが、伊沢ガラスを「受動的ではなく能動的な組織」に変えたくて必死でした。
今いる当時の職人も、一緒になって協力してくれました。

Interview 03

社長から見た社員の存在を教えてください

代替わりした当時、職人同士の世界では暗黙のルールで「他の職人に口出ししない、手出ししない」というのがありました。
例えば、隣の職人が明らかに間違っていても「そいつがやってるから」とほったらかしになりがちだった。

会社として、チームとして、仲間としてそれでは意味がないだろうと。僕はそんな意識を変えていきたかったです。
少しずつではありましたが、同じ気持ちになってくれる人が増え、変わっていったことを感じています。

今ではみんなが率先して取り組んでくれます。青木や福冨、中三川も自分たちで考えて、僕が「こうなっていないかな」と思うことを実はこっそりやっていたりします。

お客様からクレームをいただくと、社員主導でそのプロジェクト内で話し合って改善をしてくれます。
僕が知らなくて「こんなことやってたんだ」と後から気付かされることもあります。

Interview 04

社長にとっての伊沢ガラスを教えてください

社是の「小さな仕事も真心込めて」は父の代からありました。
修理を終えると「お菓子や野菜を持っていけ」と地域の方から声をかけてくれて、感謝される。
「こんないい仕事はない」と父がよく言ってましたけど、本当にその通りだと思います。

伊沢ガラスは本当にお客様や地域の方々が育ててくれました。

「職人さんすごいね。どう教育したんですか」と尋ねられることがありますが、僕自身が教育したという感覚はないんです。
社員を育ててくれているのは、周りの地域の人たちであり、社員自らが成長してくれている。そのことに僕は感謝と敬意を抱いています。
「会社は社会の公器」とよく言われますが、会社の存続は僕個人ではなく地域が決めることなんだと思います。
決算が1年の結果で、利益が出るのは地域やお客様、社員、みんなに「この会社が必要だ」と認めてもらえたという証拠です。

僕は伊沢ガラスと共に人生を歩んできました。父と母が会社を、社員を、と大切に守ってきました。
その礎を僕はこの時代だけ「預かっている」のだと思っています。
よりよい状態で継げるように、繋いでいくことが僕の役目だと思っています。

Interview 05

これからの伊沢ガラスについて教えてください

僕は変わらず「今の伊沢ガラスの延長線上に会社をつくっていきたい」と考えています。
会社を大きくしていければ、みんなのやりがいや収入も増えるのかなと考えたりすることもありますが、自分の器を超えてまでのことは僕にはできないです。

普段から社員には話しているんですけど、僕が一生懸命働く一番の理由は家族のためです。
子供に「自転車買って」と言われたとき、「買わない」と判断するならいいけど「買えない」はなくしたいし、社員の子供にもそんな思いはしてほしくない。多くの選択肢を持てる人生を歩んでほしいです。
ゆくゆく定年で辞めていったとき、人生の最後に「いい人生だったな」と思ってもらえるような会社にこれからもしていきたい。

伊沢ガラスは「百年企業」、「永続企業」を目標に掲げていますが、それがどれほど大変か実感していますし、不安もあります。
けれど、そんな時に僕の背中を後押しし支えてくれるのは社員の存在です。
社員みんなが会社のために一生懸命働いてくれているのを見ると、感謝の念をもって自分ももっと頑張らなくてはいけないなと思っています。

※インタビューは取材当時の記事になります。

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